プロジェクトの進捗状況を関係者に伝えるには、効果的な進捗報告書 (プロジェクトステータスレポート) が必要です。プロジェクトが順調に進んでいるのか、リスクを抱えているのか、あるいは要対応な状態なのかなど、俯瞰的な情報を積極的にチームに伝えることで、必要に応じて軌道修正を行い、スケジュール通りに進めることができます。本記事では、優れた進捗報告を行うときの 8 つのステップと、すぐに使用できるテンプレートをはじめ、進捗状況報告書で使える例文やベストプラクティスをご紹介します。
更新: この記事は、進捗状況とは何かに関する記述を含めて 2023年 1月に改訂されました。
週の終わりになると、またしても、さまざまなスプレッドシートやメール、ツールを駆使して、プロジェクトの進捗状況をまとめなければなりません。
現在の進捗を報告することは、リスクを未然に察知してトラブルを回避し、予算通りに仕事を進める上で非常に重要です。また進捗報告書をとおして、チーム内の意思疎通を図ることもできるでしょう。しかし、これらの情報をさまざまなリソースから手作業で収集すると、重要でインパクトの高い仕事の邪魔をする、無駄な仕事や過剰なホウレンソウなどの「仕事のための仕事」を生み出してしまいます。
このような情報を手作業で集めるのではなく、進捗報告書のテンプレートを使って、このプロセスを効率化しましょう。そうすることで、不要なデータ収集に費やす時間を減らし、重要な仕事に時間を割くことができます。
この記事では、進捗状況を報告する意味とは何か、レポートはどのように作成するのか、そしてプロジェクトの締め切りを毎回守るために進捗報告書をどのように活用するのかなど、詳しく解説します。初めてのプロジェクトステータスレポートに向けて準備をしている人にも、現在使用しているシステムよりも優れたシステムを探している人にも役立つ方法をご紹介します。
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プロジェクト進捗報告書とは、現在遂行しているプロジェクトの進捗状況をまとめたものをいいます。
問題が発生してから作成しては、進捗状況報告の意味を成しません。効果的なレポートは、プロジェクトが順調に進んでいるのか、リスクを抱えているのか、あるいは要対応な状態なのかなど、プロジェクトの進捗状況をチームに伝えるものです。
タイムリーに共有されるこの進捗報告書には、プロジェクトの進捗に関する全体的な情報が簡潔にまとめられているので、チームメンバーはプロジェクト内で何が起こっているのかを一目で把握することができます。タイミングよくステータスレポートを作成することができれば、プロジェクトチーム全体や他部門の関係者に、何が順調に進んでいて、何の進行が阻まれていて、次に何が起こるのかを確実に理解してもらうことができます。
プロジェクトの進捗状況を関係者全員に周知し、足並みを揃えるためにも、進捗報告書は定期的に共有することが大切です。先手を打つことで、チームメンバーがあえて質問しなくても、みんなが疑問に思っていることが解決できます。進捗報告書でプロジェクトが順調に進んでいることを確認、伝達できれば、チームメンバーも自信を持ってプロジェクトを進めることができるはずです。
記事: Asana ヒント: データの報告と進捗の測定を簡単に行う方法進捗状況とは、物事が進んでいる状況のことを言います。特にビジネスシーンで用いられる場合は、プロジェクトやタスクの進み度合い、つまり仕事が今どの程度進んでいるのかを指しています。
進捗状況の報告は、ただ単にやればいいというものではありません。現在の進捗を効果的に報告すれば、さまざまなメリットがあります。優れた進捗報告書にはどのようなメリットがあるのか、まとめてみましょう。
プロジェクトの健全性を把握できる
プロジェクトの進捗状況を把握できる
手作業を減らすことができる
次のステップとアクションアイテムを共有できる
進捗を妨げているブロッカーを積極的に特定できる
生産性を高める: 進捗報告会議は過去のもの
プロジェクトを進める上で起こりうる最悪の事態といえば、タイムラインの最後の最後に、ずっと要対応の状態であったと気づくことです。誰でも、思いもよらない事態に慌てたくはないものです。プロジェクトマネージャーには、プロジェクトの進捗状況を常にチームに伝える責任があります。
進捗レポートは、手作業に頼らずにその責任を果たす方法です。俯瞰的な概要と重要な指標がまとめられているため、全員がプロジェクトの健全性を把握することができます。また、もしプロジェクトが要対応の状態であったケースでも、迅速かつ積極的に対応することができるでしょう。そうすることで、プロジェクトの締め切りを守り、予算内に収めることができるのです。
記事: プロジェクトはなぜ失敗するのか?よくある 7 つの原因と解決策プロジェクト進捗報告書は、リアルタイムで更新されるレポートではなく、過去 1 週間、2 週間、または 1 か月のプロジェクト作業中に起こったことをまとめたものです。プロジェクトが計画通りに進んでいるかどうかを関係者に知らせる機会でもあります。
プロジェクトの状況をリアルタイムで報告するためのヒントを探している方は、どんなチームでも使えるプロジェクト横断レポートツールに関する記事をご覧ください。
プロジェクトマネージャーは、すでにたくさんの仕事をこなしています。進捗報告書を作成するために、何時間もかけてさまざまな場所からデータを収集している暇はありません。手作業を減らすには、進捗報告書の作成ツールを使用しましょう。多くの情報を一箇所に集め、ボタンをクリックするだけで簡単にプロジェクトのステータスレポートを作成することができます。
進捗状況報告書は、プロジェクトチーム、プロジェクトスポンサー、重要な関係者、部門横断チームのメンバーに配布するものです。プロジェクトの全体像を含むレポートなので、プロジェクトの進捗度を把握したい人に適しています。
進捗報告書は、詳細には触れずに、今何が起こっているのかを全員に知らせる最適な方法です。今後発生する重要なステップやアクションアイテムがあれば、ここで共有して全員に把握してもらいましょう。
プロジェクトが要対応状態である場合は、遅延の原因や問題解決の対策を進捗報告書で他のメンバーに伝えます。そうすることで、積極的に元の正常な状態に戻そうとする姿勢を示すことができます。
プロジェクトのリスク管理プロセスと同様に、先を見越した進捗報告は、プロジェクトのタイムラインに影響を与える前に問題を特定し、解決するのに役立ちます。
記事: プロジェクトでありがちな 7 つのリスクとその防止策進捗報告会議が必要だったのは昔の話です。このような会議は時間の無駄であることがわかっています。対面で行う会議とは異なり、プロジェクト進捗報告書は一元管理のツールで共有され、チームメンバーは好きな時に非同期で確認することができます。また、必要に応じて情報を参照したり、プロジェクトを深く掘り下げたりすることも可能です。対面式の会議の時間は、ブレインストーミングや全社会議のような貴重な会議のために取っておくとよいでしょう。
進捗報告書の最大のメリットは、手作業を減らし、情報を一元化して、メンバー全員に最新の情報を簡単に提供できることです。しかし、情報が複数のツールに分散していては、進捗報告書のテンプレートを効果的に使用することができません。情報を収集するために、Excel スプレッドシートやチーム内メールなどを手動で開かなくてはいけないからです。
その代わりに、プロジェクト管理ソフトウェアを信頼できる唯一の情報源として利用することをおすすめします。プロジェクト管理ソフトウェアを使えば、次のことが可能になります。
情報の一元化。誰が、いつ、何をしているのかをチームメンバーが確認できる情報源を提供できる。
ガントチャート、かんばんボード、カレンダー、スプレッドシートスタイルのリストビューなどで、プロジェクト情報を簡単に視覚化することができる。
ボタンをクリックするだけで進捗報告書を作成できる。
進捗報告書を読んで詳細を知りたいと思ったチームメンバーが、必要な情報を確認できる場所を提供できる。
プロジェクトプラン、コミュニケーションプラン、プロジェクトの目標、マイルストーン、成果物など、プロジェクトに関する追加情報にアクセスできる。
チーム全体が使えるワークマネジメントツールである Asana は、当然ながら、私たちがおすすめするツールです。複数部門とのコラボレーションには、過去の進捗報告書を閲覧する方法が必要となります。主要な関係者は、プログラムやプロジェクトのポートフォリオ管理の進捗状況を俯瞰的に確認しなくてはいけません。また、チームメンバーは、プロジェクトのライフサイクルを通じて個人の作業を追跡する方法を必要としています。進捗管理を効率的かつ効果的に行うために Asana を活用しましょう。
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進捗報告書はどのように作成すればよいのでしょうか?意味ある進捗状況報告を効率的に行えるよう、明確な構造を作っておくとよいでしょう。また、プロジェクトの要旨と一致しているかどうかを確認し、レポートのテーマに沿った内容にしなくてはいけません。
このガイドでは、プロジェクト進捗状況報告書に盛り込むべき内容を説明し、「社員満足度プロジェクト」の進捗状況を例に、実際のステップをご覧いただきます。
まずレポートを作成する前に、すでにプロジェクト管理ツールで作業情報を追跡しているかチェックしましょう。そうすれば、複数のソースから手作業で情報を収集する必要がなくなり、数回のクリックで進捗レポートを作成することができます。
プロジェクト管理ツールを使い始めると、依存関係を把握したり、今後のタスクをメモしたりするのが簡単になり、プロジェクトの健全性について不意打ちを食らうこともなくなります。
わかりやすくするために、プロジェクト名をそのまま使うのもよい方法です。また、定期的に進捗を報告する場合は、日付やタイムスタンプを入れるとよいでしょう。
進捗報告書のタイトル例: 2020年 2月 - 従業員満足度向上のための取り組み
プロジェクトの健全性とは、プロジェクトの現在の状態のことです。進捗を妨げるブロッカーに直面した場合や、大きなプロジェクトのリスクを解決した場合など、報告するたびに変化することもあります。このステップでは、プロジェクトステータスと、プロジェクトが軌道に乗っているかどうかをメンバーに示します。ステータスを知らせるには、色分け (緑 = 順調、黄色 = リスクあり、赤 = 要対応) で示す方法も便利です。効果的に伝達できるプロジェクト管理ツールを見つけましょう。
プロジェクトの健全性アップデートの例: プロジェクトステータスは順調です。
進捗報告書の要約は、2~3 文程度の簡潔なものにしましょう。ここでの目的は、レポート全文を読む時間がない人に、最も重要な事実やことがらを簡単にまとめて伝えることです。
これは報告書の最初のセクションとして挿入します。以下のような内容を記載するのに適した場所です。
ハイライト
主要なブロッカー
予期していなかったプロジェクトのリスク
進捗状況の要約の例: アンケート結果が届き、確認中です。一見したところ、社員の満足度は 80% で、前回の調査から 3 ポイント上昇しています。エンゲージメント委員会は、経営陣と協力して、キャリアアップや透明性などの重要なターゲット分野で、どのような新しいエンゲージメント施策を実施するかを検討しています。
プロジェクトによって、重要領域はレポートごとに異なる場合もあれば、一貫している場合もあります。たとえば、継続的に改善していくアジャイルプロジェクトでは、前回のスプリントでチームが取り組んだことに関連するダイナミックな重要領域を使用するでしょう。また、イベント企画のプロジェクトでは、プロモーション、サインアップ、スピーカーなど、常に触れておきたい重要領域が決まっています。
進捗報告書の各重要領域に、進捗、達成事項、今後の仕事に関する最新情報をいくつか箇条書きで追加します。
重要領域の俯瞰的な概要の例: アンケート結果
従業員の 70% が満足度アンケートに回答しました。
当社の全体的な満足度評価は 80% です。
キャリアアップにつながる明確な進路があると答えた社員は 57% にとどまり、前回の調査から 5% 減少しました。
41% の従業員が、改善してほしいことの第 1 位に「透明性」を挙げました。
プロジェクトの進捗状況について、細かい点まですべて記載する必要はありませんが、もっと知りたいと思う人もいるでしょう。詳細な情報を求める関係者には、文書やリソースへのリンクを提供しましょう。これには、特定のプロジェクトマイルストーンへのリンクなど、より具体的なプロジェクト情報や、プロジェクトが貢献しているビジネス目標の引用など、プロジェクトの広範な影響を含めることができます。
例: 従業員満足度調査へのリンクと、年度内に従業員のエンゲージメントを高めることを目的として、より大きな目標である会社の OKR へのリンクを記載します。
どんなプロジェクトでも問題はつきものです。それは、プロジェクトのリスク、予算の予期せぬ増加、プロジェクトのタイムラインに影響を与える遅延などの形で現れます。問題が発生したときに関係者に情報を提供することで、全員が適切に調整し、プロジェクトを順調に進めることができます。トラブルに直面したときは、ロジカルシンキングを用いると問題解決への道が開ける可能性が高まるでしょう。
問題の例: 経営陣は次回のエンゲージメント委員会が開かれる前に結果を見たいと希望していますが、結果が出せるのは 3 週間後です。これは全体的なプロジェクトタイムラインの進行を遅らせてしまいます。
今後のステップのリスト、他のメンバーに対する称賛、その他に強調したいことすべてを含めます。
例: 従業員にいくつもメッセージを送って、アンケートへの参加を働きかけてくれた Sarah A. に感謝します!
プロジェクトレポートテンプレートを作成前のセクションで学んだすべての内容をすぐに実践したいという場合は、以下のテンプレートを使って書き上げましょう。記入も簡単なので、次回のプロジェクト進捗報告書作成時に役立ててください。
レポート名:
レポートに名前をつけます。プロジェクト名と日付などシンプルなものでかまいません。
プロジェクトの健全性:
順調、リスクあり、遅延の中からステータスを示します。
進捗状況の要約:
今回の進捗報告書で最も重要なポイントを、ここに簡潔に記載します。多忙な関係者はこのセクションしか見ない可能性があるので、チーム全体が知っておく必要のあるハイライトやブロッカーを含めましょう。
重要領域: 俯瞰的な概要
進捗状況、達成事項、今後の作業についての具体的な詳細を、箇条書きで書きます。プロジェクトによって、重要領域の数は変わってくるでしょう。必要に応じて、「プロモーション」「サインアップ」など領域ごとに概要をまとめます。
追加情報やリンク:
関係者が興味を持ちそうなプロジェクトの詳細や全体的なプロジェクト情報へのリンクを記入します。このセクションを活用して、チームメンバーに具体的な内容の詳細や、プロジェクトの取り組みがより大きな戦略目標においてどのような役割を担うのかを伝えることができます。
ブロッカー:
現在直面している課題や、その解決手段について記載します。
追加のメモやハイライト:
チームに知らせるべきその他の情報や、今後の見通し、主要なステップに関する情報があれば追加します。
進捗報告書の書き方を説明するハウツーガイドは役に立ちますが、実例を目で見て確認する方が、作成するレポートの実際のイメージを描きやすいでしょう。ここでは、お役に立ちそうな具体例を 1 つご紹介します。進捗状況報告書の例文としても参考にしてみてください。
【レポート名】電子書籍リリース
【プロジェクトステータス】順調
【要約】今週は順調に進んでいます!まだ構想段階ですが、Avery Lomax が今週中にトピックを選び終える予定です。コンテンツチームとデザインチームは待機中で、こちらからのゴーサインに合わせて作業に取りかかる準備ができています。
【コンセプト】
計画チームが全体的なトピックについてディスカッションを実施しました。
最終候補として残ったアイデアは 3 つ。金曜日にその 1 つを選択する予定です。
ブリーフのコンテンツチームへの提出期限は来週の木曜日です。
【コンテンツ】
コンテンツチームはこちらのアイデアが決まり次第、コピーを書き始める準備ができています。
コンテンツチームは関連する会社情報で含めるべき内容を収集中です。
【デザイン】
デザインチームは好みのスタイルを決定するために電子書籍の例を 5 つレビューしました。
来週火曜日までにテンプレートを選択する予定です。
【追加のメモやハイライト】
Jen は来週いっぱい休みのため、コンテンツに関する質問は Joy に送ってください。
膨大なトピックリストを作成し、その中から選択できるようにしてくれた Henry に感謝です!
【問題 / 課題】全員が知ってのとおり、電子書籍の期日は厳しいです。全員がそれぞれの仕事を整理し、予定通りに進められるように、メンバー全員がプロジェクト管理ツールを使用することが非常に大切です。よろしくお願いします。
非常に明確でわかりやすい上記の進捗報告書の例ですが、Asana のような作業管理ツールで作成すれば、要約以外の各セクションを自動的に埋めることができます。自動化することで生産性、効率性を上げましょう。文言に困ったときは、上で紹介した進捗状況報告の例文も参考にしてみてください。
テンプレートや例を見て、進捗状況報告のやり方がおわかりになったかと思います。ですが、未だに疑問をお持ちかもしれません。ここでは、実際に進捗報告書を作成するときのベストプラクティスをご紹介します。現在の進捗を効果的に報告するときのコツとして、参考にしてみてください。
進捗レポート作成の頻度は?
進捗報告書は誰と共有する?
進捗報告には何を書けばいい?
進捗報告書を書くツールは?
どのくらいの頻度で進捗報告をするかは、プロジェクトのタイムラインによって異なります。週に一度の報告が向いているプロジェクトもあれば、月に一度の報告で十分なプロジェクトもあるでしょう。進捗報告書は、関係者にとって有益な頻度で共有しなければなりません。
アップデートの頻度は、プロジェクトの遂行期間や進捗スピードによって決定しましょう。プロジェクトの期間が短い場合や、物事が急速に進んでいる場合は、毎週報告するようにしましょう。一方、長期的なプロジェクトであれば、隔週、あるいは月 1 回の報告で十分です。大切なのは、プロジェクト関係者と常に最新情報を共有しておくことだということを忘れないでおきましょう。
プロジェクトレポートツールを使用すると、毎週決まった日にステータスレポートを配信するようにタスクを設定することができます。毎週のステータスレポートでも、毎月の進捗レポートでも、定期的にリマインダーを設定することで、簡単に関係者へ情報が提供できるようになります。いずれにしても、関係者にとって、あなたから最新情報を受け取ることが当たり前のこととなるはずです。その結果、関係者が状況確認を行う頻度が減り、常に最新情報を得られることの大切さに気づくでしょう。
レポートを定期的に配信しておけば、1 つのプロジェクトで会議を複数回開かずに済むかもしれません (不必要な会議の悪い評判については誰もが知っています)。確認だけの会議はスキップして、より大切な仕事に時間をあてましょう。
プロジェクトの内容や関係者によって異なりますが、通常は、プロジェクトに関わるすべての関係者に最新情報を送ります。プロジェクトの計画段階で、すべての関係者、スポンサー、チームメンバーをまとめた関係者の分析を行っているはずですが、定かでない場合は、プロジェクト計画を参照してください。
たとえその週の進捗報告が特定のメンバーに影響しないものであっても、全員に共有しましょう。ここで重要なのは、全員が俯瞰的な概要を把握することです。レポートを細かく確認する必要のないチームメンバーは、要約セクションに素早く目を通し、深くかかわっているチームメンバーは、詳細情報を確認できます。
記事: プロジェクトマネジメントにおける関係者の分析とその重要性プロジェクト進捗報告書はあらゆる情報を細々と追加するものではありません。情報を整理し、少しの説明をつけ足すことにとどめ、後は仕事に語らせましょう。進捗報告書とは、メッセージの表題のようなものです。関係者の多くに影響がある、プロジェクトの重要な情報だけを記載しましょう。
常に、プロジェクトが順調か、リスクがあるのか、問題があり対応が必要なのかを示し、完了したタスクや近日中に予定されているタスクの簡潔な要約を記載します。もっと詳しく知りたい人のためには、他のリソースへのリンクを貼り付けておきましょう。
ステータス更新を作成し、共有するには、ワークマネジメントツールを使うのが何よりも便利です。プロジェクトの概要を全員で確認できるグループウェアがあれば、チームはプロジェクトに関連するすべての作業について、情報を一元管理できます。そうすれば、プロジェクトをスプレッドシートで管理する代わりに、ステータス更新、プロジェクトの要旨、主な成果物、プロジェクトの重要なマイルストーンなど、プロジェクトのすべての要素を 1 か所にまとめることができます。レポートは簡単に共有でき、関係者はいつでも好きなときに過去の報告書を確認できるので、報告担当者に問い合わせのメールが殺到することもありません。
Asana の進捗機能については『ステータス更新とレポートガイド』をご覧ください。
ここまで解説してきた進捗報告書は、最新情報をメンバー全員に周知する目的でプロジェクト期間中に配信するものでした。しかしプロジェクトが終了したら、関係者に対してプロジェクトの完了を知らせるまとめとして「総括レポート」を配信するとよいでしょう。これを使って、正式にプロジェクトを締めくくります。
総括レポートも俯瞰的な概要でありますが、更新情報やステータスを記載するのではく、プロジェクトの全体的な結果の要約を作成します。総括レポートには、以下の内容を記載しましょう。
このプロジェクトは何を目標としていて、それは達成できたのか?
プロジェクトは予定通りに、そして (予算が設定されていた場合) 予算内に完了したのか?
どの達成を特筆すべきか?
どのような課題に直面したか?
このプロジェクトから何を学び、どのようなポイントで今後のプロジェクトに役立てることができるか。
進捗報告のやり方や優れた報告のメリット、ベストプラクティスを解説しました。まずは進捗状況報告の意味をしっかり把握して、効果的なレポートを作成しましょう。この記事で紹介した進捗状況報告の例文やテンプレートを参考に、実践してみてください。生産性、効率性、説明責任を維持しつつ、他のチームメンバーにも何が起きているかを素早く、かつ興味深く伝えましょう。
これまでに紹介したリソースを活用して、詳細にとらわれず、必要十分な情報を提供するレポートを作成しましょう。進捗報告に特化した機能を備えた Asana のようなプロジェクト管理ソリューションを使うと、時間を節約し、可能な限り整理された状態を維持することができます。
つながりの明確化: リモートマネージャー向けワークマネジメントガイド