なぜ最初にカエルを食べるべきなのか

寄稿者 Sarah Laoyan の顔写真Sarah Laoyan
2024年2月24日
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概要

作家のマーク・トウェインはかつてこう語りました。「生きたカエルを食べねばならないなら、朝一番に食べてしまえば、その日はもうそれより悪いことは起こらない。」この「カエルを食べる」戦略とは、難しいタスクを特定しやすくする、優先度設定と生産性向上のための方法です。この記事では、「カエルを食べる」戦略を使って、仕事の先送りをやめ、個人の生産性を向上する方法をご紹介します。

デスクにつき、To-Do リストを見て、どこから手を付けたらいいか途方に暮れたことはありませんか?どの仕事が最も重要度が高いのか、あなたはどのように判断しますか?そして、ずらりと並んだタスクをどうすればすべて完了できますか?

作家のマーク・トウェインはかつて、こう語りました。「生きたカエルを食べねばならないなら、朝一番に食べてしまえば、その日はもうそれより悪いことは起こらない」。この生産性を高めるメソッドは「カエルを食べる」戦略と呼ばれ、毎日のタスクリストを整理し、仕事に取り組むための非常に有効な方法です。この記事で詳しく見ていきましょう。

「カエルを食べる」とは?

「カエルを食べる」戦略は、難易度の高いタスクの特定に役立つ、優先度設定と生産性向上のメソッドです。難易度の高いタスク (カエル) を 1 つ選び、それを朝一番に完了させる (食べる) という考え方です。

簡単にいえば、カエルを食べるとは、その日で最も難しいタスクを特定し、ほかの仕事よりも先に完了させるプロセスです。カエルを 2 匹食べなければならないなら、大きいほうを先に食べましょう。どちらがより大変かを判断して、それに先に取り組むのです。

カエルを食べるとうまくいく理由

「カエルを食べる」と聞くと、生産性向上のテクニックとしてあまりそそられませんが、仕事を片づける効果は抜群です。その仕組みを解き明かしてみましょう。

朝一番に一日を成功に導く態勢ができる

「カエルを食べる」戦略のポイントは、その日のタスクを 1 つ完了させること、たったそれだけです。最も難しいタスクを完了してしまえば、To-Do リストで一番の大物に取り組まなければ、という憂鬱から解放されて、一日の残った時間でより小さなタスクを完了するだけになります。最も難易度の高い仕事を片づけることで、内発的動機づけが働き、その日の残りの仕事を順調に進めていけます。

最もパフォーマンスを発揮できる時間帯を活用する

人がタスクを完了する際のスピードと正確性は、多くの場合午前中のほうが優れているという科学的な研究結果があります。人間の脳の働きは午前中にピークを迎えるため、その日の最も難易度の高い仕事を片付けるにはぴったりです。ゴールデンタイムのエネルギーを To-Do リスト最大のタスクに向ければ、必要なだけの集中力を注ぐことができます。そうすれば一日の終わりに、疲れて注意力散漫な状態で難しい仕事に取り組む不安もありません。

仕事に深く集中できる

カエルを食べることには大変な集中力が必要です。この戦略は、その日の最も難しいタスクを選び、朝一番に取り組むことがポイントですから、メールへの返信や Slack のチェック、会議への出席などは該当しません。カエルを食べることで、マルチタスクを最小限にし、カエルだけに集中できます。それ以外の仕事は後で片づけましょう。

記事: 仕事でフロー状態を活用する 6 つのコツ

カエルの見つけ方

To-Do リストの優先度を決められない場合は、何がカエルで、何がそうでないかを理解することで、仕事に取り掛かりやすくなります。ここでは、どのタスクがカエルなのかを判断するコツをいくつかご紹介します。

カエルは重要だが緊急ではない

カエルとは、チーム全体にプラスの影響をもたらすタスクです。達成することで、チームの戦略を進展させたり、KPIOKR (目標と主要な結果) に向かってチームが前進できるようなタスクを思い浮かべましょう。戦略に貢献するような重要なタスクは、多くの場合、カエルです。

メールや Slack のメッセージへの返信、報告書の提出といった、何かに対応するための細々としたタスクは、仕事上、必要ではありますが、カエルではありません。こうしたタスクは緊急性が高いように感じられますが、じつは多くの場合、後に回せます。カエルのための集中タイムに、こうした小さなタスクが入ってきて困る場合は、タイムブロッキングを試してみましょう。この戦略を使えば、深く集中できる時間を確保して、さっさとカエルを食べ終えられます。

カエルはほかのタスクよりも時間がかかる

カエルは通常、完了に 1 時間以上かかります。理想的なカエルのサイズは、1 ~ 4 時間分です。カエルに 4 時間以上かかる場合は、小さなタスクに分割して、1 日のカエルが最大で業務時間の半分までに収まるようにしましょう。この方法で、タイムマネジメントがしやすくなります。たとえば、半日はカエルに集中し、残りの半日をその他のタスクや会議、メールなどに費やすといったスケジュールを立てましょう。

多くのカエルは食べにくい

朝一番に生きたカエルを食べたい人はいないでしょう。それはあなたがカエルとして選んだタスクについても同じです。カエルのタスクに取り組むには、理由はどうあれ、何らかの抵抗感を覚えるはずです。心理的にハードルが高いのかもしれませんし、単に好きな仕事ではない場合もあるでしょう。その仕事を終えなければならないというプレッシャーが、先送りの原因になっている可能性もあります。たいてい、特定のタスクに、それをやり遂げることを難しくする何らかの特徴があります。こうしたタスクがあなたにとって、その日のカエルになるはずです。

カエルを食べるための 3 つのヒント

マーク・トウェインのように、カエルを朝一番に食べようというあなたは、毎朝カエルを食べるとき、次の 3 つのヒントを使ってみましょう。

1. 毎日食べれば、カエルもおいしくなる

カエルはあなたにとってその日一番の大物タスクですが、目標に向かって進むためには、こうした大きなタスクをいくつも、日々達成しなくてはなりません。カエルを食べれば食べるほど、あなたは前進していきます。あなたが食べるカエルの 1 匹 1 匹が、大きな目標の小さなステップであり、100 匹のカエルを食べて、振り返る頃には、自分が成し遂げた進歩に驚くことでしょう。

2. ずっと先のカエルについて計画しない

カエルの計画を立てるのは、早くても 1 日前がいいでしょう。おすすめは、前日に計画することです。そうすれば、翌日の仕事で何をすればいいのか正確にわかっているので、何も考えず、カエルを食べられます。

毎日カエルを食べる計画を立てれば、あらかじめ一日の成功に向けた態勢がいつも整っていることになり、毎日、やる気に満ちて朝を始められます。

3. いつも、朝一番にカエルを食べる

カエルを食べるとは、つまり難しいタスクを片づけてしまい、後は心置きなくほかのタスクに取り組めるようにすることです。カエルは心理的なハードルが高いタスクであり、すでに述べた通り、簡単には突破できません。だからこそ、多くの人は、カエルを見ると先送りしたくなるのです。

大切なのは、難しいタスクを直ちに終わらせて、先送りの誘惑に打ち勝つことです。そうすれば、カエルのプレッシャーを感じることなくほかの仕事ができ、先送りをすることも少なくなります。

記事: 仕事を先延ばしにしないための秘訣

ワークマネジメントツールでカエルをどんどん食べる

「カエルを食べる」戦略で生産性を高める方法を探しているなら、ワークマネジメントツールと組み合わせてみましょう。Asana のようなワークマネジメントツールを使えば、タスクの優先度を簡単に設定し、タスクを 1 か所にまとめ、チームメイトとのコラボレーションの質を高めるのも簡単です。

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