調達 (プロキュアメント) 管理とは、外部のソースと協力しながらビジネスに必要なモノやサービスを得ることです。この記事では調達管理プロセスの概要と、プロジェクトマネージャーが調達管理を理解することの重要性について解説します。調達プロセスを始める際は、必ず社内の法務チームに確認を取るようにしましょう。
小さなチームなら、毎日の仕事で使いたいツールを選ぶことは、欲しいものを考えてそれを買うぐらいの簡単な作業かもしれません。
しかし会社が成長し始めると、このプロセスは一筋縄ではいかなくなります。ツールへのニーズは複雑化し、会社も新たなパートナーと協力するリスクを最小限にするため慎重になります。
調達プロセスに特化したチームが会社に存在するのはそのためです。
調達 (プロキュアメント) 管理とは、プロジェクトの完了に必要なモノやサービスを、外部のリソースから購入したり、レンタルしたり、契約したりして獲得するプロセスのことです。
このプロセスには、プロジェクトのニーズの特定や、調達候補の選定、提案依頼書 (RFP) の提出、チームでの調達の管理など、さまざまな活動が含まれます。会社をリスクから守るために、このプロセスは実際に製品やサービスをリクエストするチームとは別のチームによって行われることがありますが、組織における具体的な調達プロセスについては必ず社内の法務チームに確認を取るようにしましょう。
調達チームは契約管理のエキスパートであることが多く、会社のニーズに合った契約の交渉や、パートナー候補との価格やパッケージングの交渉、または潜在的な脅威から会社を守るためのリスク分析などを担当します。
調達には主に 2 つの側面があります。フロントエンドの戦略的ソーシングと、調達管理の運用サイドです。
協力したいパートナーやビジネスの特定は、フロントエンドソーシングで行います。基本的にはベンダーに求める最低限の要件を設定したり、プロジェクトにサードパーティの助けが必要な理由を特定したりといったプロセスになります。
調達管理の運用サイドというのは、サードパーティと協力するために必要な各ステップのことです。どんなステップを踏むかは会社のやり方によって異なりますが、例としては発注書の作成や RFP の提出、サードパーティの選定や見積もりプロセスの実行などが挙げられます。
無料 RFP プロセステンプレート調達管理プロセスには主に 4 つのステップがあります。ここでは調達プロジェクトチームがプロジェクト完了に必要なものを調達する際の基本的なステップの概要をご紹介します。会社の調達方式や方針については、必ず社内の法務チームに確認を取るようにしましょう。
調達管理の最初のステップは、調達管理計画の作成です。調達チームは通常ステークホルダー (利害関係者) と協力して、プロジェクト完了に必要なリソースを特定します。調達チームはプロジェクト全体を確認し、候補となるソリューションを特定します。また、調達管理システムやワークマネジメントシステムなどのツールを使うことで、RFP や購入請求書など、重要なドキュメントを一か所で保管できます。
調達担当は現在会社の手元にあるリソースとチームが求めているものの比較検討を行います。すでに持っているリソースの方が費用対効果が高い場合はそちらを提案したり、新規サプライヤーとサービス内容について話し合う際に値下げ交渉などを行います。
また、この段階では調達計画に関する簡単な質問への答えを準備します。たとえば、以下のような質問に答えられるようにしましょう。
ステークホルダーは特定の期限までにこのリソースを必要としているのか?
チームが選択肢を吟味する手段として、特定のプロセスは存在するか?
サプライヤー候補に RFP を提出するか?
この段階では、前の段階で決定した内容を実行に移します。サードパーティの募集方法や選択肢の評価方法については、社内の法務チームがアドバイスしてくれるでしょう。
どの選択肢が最もニーズに適しているかについての意見を社内チームに求めましょう。ベンダーを選んだら、社内の法務チームが交渉をサポートし、契約内容がプロジェクトのニーズに合致すれば契約へと進む手助けをしてくれます。通常、このプロセスは取引内容の詳細すべてを記録した発注書のような文書の形で完了します。発注書には、価格や数量、納期、支払い方法などが記載されます。
チームが調達した製品の種類にもよりますが、この段階では新たに調達したものをプロジェクト計画に導入します。たとえば新しく契約したチームの管理やトレーニング、ソフトウェアのインストール、新製品に必要な原材料の輸送などです。
この段階ではプロセスに何らかの形でチェンジマネジメントを取り入れることをおすすめします。これは特に、ワークフローに新たなメンバーが追加される場合に重要となります。チェンジマネジメントによってビジネスの運用状況をモニタリングし、新しく調達したものがどんな変化をもたらしているか確認できます。たとえば、組み立てライン用の新しい自動化機器を調達したとします。この場合、その機器を導入する前と、導入後の生産状況の違いをモニタリングすることが重要となります。その違いが、新しく調達した機器にどれほどの効果があったかを具体的に示しているためです。
交渉の段階で、社内の法務チームとベンダーは相互に「作業の完了条件」について合意します。そして実際に両者がその作業の完了段階に到達すると、通常社内の法務チームが事務処理を完了し、必要に応じて免責同意書などを作成します。
通常、契約で合意した内容に基づいて、すべての作業が完了したことを両者が確認します。
プロジェクトマネージャーは、プロジェクトのスケジュールに従ってプロジェクトを進めたり、調達プロセスでステークホルダーやその他のチームメンバーと最新の情報を共有します。しかし、調達プロセスの大部分は社内の法務チームによって、会社の方針に基づいて執り行われます。
調達プロセスにおけるプロジェクトマネージャーの主な仕事は、調達チームに伝える情報をまとめる手助けと、RFP や契約を次の段階へと進めるために必要なサポートの提供です。調達チームがプロジェクトのニーズに関して特定の情報を求めている場合は、プロジェクトマネージャーがその情報を収集し、共有することができます。
専用の調達管理ソフトウェアを使用して、購買部門の情報を整理している会社もあります。他にも、ワークマネジメントツールを使ってプロジェクトマイルストーンやベンダー情報、ステークホルダー、ステータス更新などを一か所で管理している場合もあります。
Asana のようなワークマネジメントツールを使えば、調達契約や RFP、重要な監査報告書などもすべて一か所で管理でき、ステークホルダーもその情報にアクセスできます。準備ができたら、さっそく Asana の無料 RFP テンプレートを試してみましょう。
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