数年前、Viessmann 社の Martin Viessmann 教授と、その息子で現・共同 CEO の Max 氏は、暖房装置や冷蔵システムを製造する同社にとって、スマート電気製品や IoT (モノのインターネット) の時代への適合が急務だと気づきました。そこで製品イノベーションに取り組む一方、Martin 氏は、社内の運営方法を改善して、同社のビジネスチームと運営チームを、「効果的なコラボレーションの時代」へと導きたいと考えます。
Viessmann 社がテクノロジーの活用に積極的であることに不思議はありません。Viessmann 社は 100 年の歴史がある古い会社ですが、Martin 氏と Max 氏に言わせれば、同社が何十年も発展を重ねるには、製品と職場を常に近代化し続ける必要があったからです。
さて、ここで登場するのが、Viessmann 社のスマートオフィス & コラボレーションマネージャー、Alexander Pöllmann 氏。彼は Viessmann 社で「未来の職場」を計画・実現し、「効果的なコラボレーションの時代」をもたらすというミッションを与えられます。その狙いは 1 世紀の歴史を持つ会社が、超先端的で高度な電気製品の世界へ向かって舵を切ることでした。
新しいテクノロジーを導入する前に、Alex 氏は少し時間をかけて組織のニーズをよく理解することにしました。
Alex 氏は何を見出したのでしょうか?次第にチームが世界に分散していく社内で、従業員たちは、簡単につながり、コラボレーションし、共にもっと多くの成果を上げるためのツールを必要としていました。Viessmann 社が数十年かけて成長するあいだに、多くの社員がさまざまな国やタイムゾーンで働くようになり、コラボレーションが複雑化していたのです。何より、複数のチーム間で仕事を管理する際に、誰でも見に行ける、信頼できる唯一の情報源がなかったことが問題でした。
Alex 氏の目標は、Viessmann 社の社員全員が連携して働けるように、単一のプロジェクトやチームの枠を超える、スムーズなデジタルトランスフォーメーションを組織全体にもたらすことでした。このデジタルトランスフォーメーションの重要な鍵となったのが、そう、ワークマネジメントの導入です。
電子書籍をダウンロード: ワークマネジメントとは?チームがワークマネジメントを必要とする理由では、ワークマネジメントとは何なのでしょうか?ワークマネジメントとプロジェクトマネジメントはよく混同されますが、別物です。確かに関連していますが、そこには明確な違いがあります。
この 2 つの違いについて解説する前に、まずはワークマネジメントを定義しておきましょう。Asana では以下のように考えています。
つまり、ワークマネジメントはプロジェクト、計画、プロセスを含む幅広いシステムであり、仕事を終わらせるための方法です。プロジェクト計画やプロジェクトマネジメントはワークマネジメントの範疇に入りますが、そのすべてではありません。一言で言えば、プロジェクトマネジメントは 1 つの木に着目する一方で、ワークマネジメントは森全体を管理する、ということです。
記事: ワークマネジメントとプロジェクトマネジメントの違いとは?ワークマネジメントのコンセプトは人気が高まり、大勢の人が少なくとも理論的には理に適っていると考えています。しかし、実際のワークマネジメントはどのように実践され、そしてチームがプロジェクトをコーディネートする中でストレスの削減と情報の明確化はどのように実現されるのでしょうか?
Viessmann 社の例からもわかるように、ワークマネジメントプラットフォームを使用すると、オフィスで働くチームからリモートまたは分散して働くチームまで、すべてのチームがプロジェクトを簡単にコーディネートできます。それでは、詳しく見ていきましょう。
ワークマネジメントでは、何を、どのように、どこでといった、チームが仕事をするコンテキストをコラボレーションの中で重ね合わせます。すでにお気づきかもしれませんが、多くの人々が仕事で使用しているツールでは、コンテキストとコラボレーションが自然に結び付いている例はあまり見られません。リモート環境では特にそうでしょう。お使いのテックスタック (ツール群) とそれを使ってこのギャップを滑らかに埋める方法についてしっかりと検討する必要があります。以下に挙げるテックスタックの 3 つの層をうまく活用すれば、コンテキストとコーディネーションをより自然に組み合わせることができます。
コミュニケーション: 職場には Zoom、Slack、電子メールといったコミュニケーションツールがすでにいくつか用意されているのではないでしょうか。そこで、チームはこういったツールを使用するにあたって適切なバランスを見い出し、コミュニケーションの種類に合わせてツールの使い分け方を決める必要があります。
コンテンツ: コンテンツのリポジトリはすべての情報やドキュメントを保管する場所です。Dropbox、Google ドライブ、OneDrive といったプラットフォームは、セキュリティ保護された保管室のようなもので、安心して仕事を保存し、共有できます。
コーディネーション: 仕事の調整機能は、コミュニケーションツールやコンテンツリポジトリに勝るとも劣らないほど大切なことですが、Asana のようなワークマネジメントプラットフォームがないと、チームとして効果的にコラボレーションやコーディネーションを行うのは困難です。この最後の層は、誰がいつまでに何をするのか、といった情報を明確にし、チームの取り組みの背景情報を唯一の信頼できる情報源として提供します。
ワークマネジメントプラットフォームの導入により、そのコーディネーション層と信頼できる唯一の情報源をテックスタックに追加することは、チームの成功に欠かせません。メンバー全員が 1 か所で優先度の高い仕事を確認し、話し合い、処理できる柔軟なシステムが提供されるからです。
チームや組織のワークマネジメントソリューションをセットアップしたら、プロセスを合理化することもできるので、チームは時間を節約し、エネルギーの浪費を防ぐことができます。
記事: 私たちの働き方はうまく機能していません。生産性をアップさせる方法をご紹介します。私たちの仕事には進行中のプロセスや反復するプロセスが本当にたくさんあり、無意識のうちにこなしている場合もあるかもしれません。チームが達成する必要がある仕事と誰がいつまでに何をするのかを明確にした後は、省ける作業を見い出すことで時間を節約し、計画を効果的に実行することができます。テンプレート化または自動化できる反復可能なプロセスを見つけることにより、チームはより効率的に仕事をこなし、効果的に目標を達成できるようになります。
私は信頼できる唯一の情報源をとても大事にしています」と言うのは Asana アンバサダーの Jerod Hillard 氏。「私のチームに関して言えば、それはまさに Asana です。Asana では、必要なすべてのコンテキストを提供でき、そしてそこからクラウドストレージや、ファイナンシャルツール、または Asana の他の領域にある補足資料へと、人をリダイレクトすることができます。
その透明性があることで、チームは自信を持ち、メンバー全員がオフィスで働いていても、分散していても、共通の目標に向かって前進し続けることができます。まさに Viessmann 社が必要としたことが実現されます
個々のメンバーとチームは、それぞれの仕事が会社全体の優先事項にどう貢献しているのかを理解し、最も重要な仕事に対するやる気、エンゲージメント、およびつながりを実感できる必要があります。ワークマネジメントを使用すると、この透明性がチームに提供されるので、チームは最も重要な仕事を進める自信を持ち、行動に迷ったり、予期せぬ障害に直面したりすることが無くなります。
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