生産性向上を目指す会社が覚えておきたい 3 つの言葉

2024年10月12日
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生 産性を改善したいなら、まずは物事を測定することから始めましょう。

大企業の経営者には、部門のリーダーとロードマップを共有しながら、ビジネス全体の複雑な問題を解決するという使命があります。

そのため、この 3 つの言葉の重要性がこれまで以上に増してきています。

測定する、見直す、動機づける。

多くの社員がオフィスへと戻ってきている今こそ、会社を成長させるために「オールイン」戦略を取る機会の到来と言えるでしょう。そのためには、何がうまくいき、何がうまくいっていないのかを示す信頼できるデータを共有し、社員のモチベーションを維持する必要があります。

第一線で活躍する研究者やビジネスコンサルタントは、測定と見直しを行い、信頼できるデータを集めることをリーダーに勧めています。この秋に取り組んでみてはいかがでしょうか。

スタンフォード大学の経済学教授であり、Asana のアカデミックパートナーでもある Nicholas Bloom 博士は先日、1000 人以上の従業員を抱える大企業とそのリーダーに関する「仕事の解剖学」特別レポートで行われた新たな調査の背景を解説するために、Asana と対談を行いました。

Bloom 博士はそこで、生産性を高めたい大企業のリーダーにとって、データを測定し、見直すことがどれだけ重要かについて語りました。

「データがなければ何も始まりません。これまでにいくつもの企業再建プロジェクトに関わってきましたが、まず最初に行うことの一つはとにかく測定することです。」と、Bloom 博士は語ります。さらに、「データを測定してそれを提供すれば、それを見た社員がビジネスの弱点を指摘してくれるものなのです。」と付け加えました。

Asana が新たに行った調査でも、一つの「弱点」が明らかになりました。それは、週あたりの会議時間を減らすことで企業はもっと強くなるという、大企業で働く社員の意見です。

「必要以上の社員が必要以上の会議に参加することによる大きな時間の浪費については、少し調べればすぐに明白になります」と、Bloom 博士は言います。

Image of Nicholas Bloom

スタンフォード大学経済政策研究所の経済学教授 Nicholas Bloom 博士は Asana にこう語ります。「データは不可欠だと思いますが、それはデータの見直しについても同様です。さらには、こうした変化が起きるよう、動機づけることもまた重要です。」

この特別レポートの新しいデータは Asana が毎年発表しているグローバル版「仕事の解剖学」インデックスの一部を抜粋したもので、一万人を超えるナレッジワーカーを対象に調査が行われました。この調査で、中規模以上の企業で働く人々は 1 週間に 4 時間以上も不必要な会議に時間を費やしていることがわかりました。この数字は、小規模企業で働く人々の週 2.6 時間と比べると、およそ 2 倍です。

Bloom 博士は、データを測定し意思決定者に明確に伝えることでこの問題を解決できると言います。「データについて議論すべきです」と Bloom 博士は話します。「データは不可欠だと思いますが、それはデータの見直しについても同様です。さらには、こうした変化が起きるよう、動機づけることもまた重要です。」

ボーナスや会社の成功といったインセンティブ (動機) があることによって、社員はより熱心にプロセスの測定や見直しを行い、会社全体の生産性を高める方法を探します。(この測定 + 見直し + 動機づけの方程式は、会議に限らずどんなプロセスにも適用できます。)

一方で、Bloom 博士はそんな感情的なインセンティブによって必要以上のメンバーが会議に集められ、かえってペースを遅らせていると指摘しています。

Asana が報告したデータについて、「会議で多くの時間が失われているのは当然でしょう」と Bloom 博士は言います。「マネージャーは非包括的だと非難されたくないので、必要以上のメンバーを会議に集めるのです。」

そして呼ばれたメンバーの方は、上司にネガティブな印象を与えないためにも会議に参加せざるを得ないと感じてしまうのです。しかし実際は、会議に出席するよりも生産的な仕事がしたいというのが本音でしょう。

会議が終わった後で、重要ポイントなどをまとめたメールを受け取るだけで十分だという社員は多いと Bloom 博士は言います。

この新しいレポートでは、多すぎる会議やプロセスの遅れによって時間を失っているチームのリーダーには、大きな改善のチャンスがあることが強調されています。

Asana のレポートから抜粋したこの調査結果は、それを明確に示しています。

小規模企業の社員がプロセスの改善で節約できる時間は週 4 時間程度と答える一方で、大企業の社員は 5.5 時間節約できると回答しています。プロセスの改善によって社員の生産性が高まり、障害が取り除かれれば、個人の効率から企業の収益まであらゆるものに影響が及ぶでしょう。単純に仕事に取り組む時間が増えるのです。

では、その 5 時間や 6 時間も短縮できるようなプロセスはどのように特定すればいいのでしょうか。もうお分かりかもしれませんが、それは測定から始まると Bloom 博士は言います。

「一人ひとりの作業内容に関するデータがあって、それを皆で集まって確認できれば、『ほら、私は会議に 17 時間も費やしている。出席する必要はなかったのに』といった意見が出てくるまでそう時間はかからないでしょう。」

「まずはデータがなければ、壊れたプロセスを特定して直すのは難しいのです。」

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