忙しいときは、つい時間を忘れてしまいがちですが、それは会議や締め切り、重要な予定を逃す原因になりかねません。いつもうっかり時間を忘れてしまうという方は、時間をもっと効率よく管理するのに役立つ 5 つの簡単な戦略を紹介しますので、ぜひお試しください。
家を出発するときは、携帯電話や財布、カギなど、必要なものがあるかポケットの中を確認しますが、そのうち一つでも見つからないと、引き返して、見つかるまで探すのではないでしょうか。
時間を忘れるというのは、全く別の問題です。時間を忘れてしまう理由を突き止めるのは、カギや財布を探し当てるよりもかなり難しいでしょう。以下に、自分が何に時間を使っているのかを知るためのステップと 1 日の時間をうまくコントロールするためにできることをご紹介します。
時間を忘れるのは、珍しいことではありません。考えられる原因はいくつかありますが、よい原因とよくない原因があります。
仕事に深く没頭していると、周りの世界が消えていき、取り組んでいるプロジェクトのことしか考えられなくなったという経験はありませんか?これは、頻繁にフロー状態と呼ばれるもので、決められた時間内に大変なプロジェクトを完了させるのにとても役立ちます。
フロー状態は、他のプロジェクトの締め切りを逃したり、会議にいつも遅れたり (または出席できなくなったり) し始めると、悪いものへと一変します。これを避けるには、フロー状態を促進するよい環境を作る努力をしましょう。カレンダー上で時間をブロッキングして、通知をサイレントモードに設定します。そうすると、何かを逃す可能性がなくなり、目の前の仕事に完全に集中できるようになります。
記事: 「ディープワーク」が働き方を変える毎日のように会議や雑然としたやり取りが積み重なると、実際に仕事を完了させることよりも、頭の切り替えや同僚とのやりとりに多くの時間を費やすことになりかねません。会議の多い日には、昼食を取る時間がなくなったり、気が付いたら 3 時間続けて Zoom 会議に出席していたということもあるでしょう。そのような働き方は持続不可能なので、きちんと区切りを付けて、休憩を入れたり、カレンダーに集中する時間の予定を入れたりすることが大切です。
時間を忘れるのは、以下のようなことが原因となる場合もあります。
通知が止まらない: 通知は、そもそも作業中のタスクから注意をそらすためのものです。通知を常にチェックしてしまう方は、Slack のようなアプリや SNS の通知を無効にするか、完全にサインアウトしましょう。そうすると、何度も頭を切り替える必要がなくなります。
会議が散発的に予定されている: 各会議の間に 30 分しか時間がないと、タスクに取りかかったり、いい仕事の流れに乗ったりすることはできないでしょう。これは、多くの時間を失う原因となります。この対処法として、複数の会議をひとまとめにして、集中タイムのブロック時間を大きく取ると効果的です。
プロジェクトの定義が不明確である: プロジェクトやタスクにおいて自分がすべき作業がはっきりしていないと、実際に仕事に取りかかるまでに、関係者を探したり、すべきことを考えたりすることにたくさんの時間を使ってしまう場合があります。この種の「仕事のための仕事」は、多くの時間を奪い、不要なストレスとなります。
コロナウイルスのパンデミックが始まった当初は、毎日の区切りがぼんやりとし始め、その日が何曜日なのか完全に分からなくなるという現象が起きたのではないでしょうか。この種の時間感覚の喪失は、ルーチンが乱れるとよく起こります。
人間である私たちは、ルーティンを作り、それに従おうとする傾向があります。コロナウイルスのパンデミックが発生したとき、私たちのすべてのルーティンは破壊されました。オフィスワーカーは、ロックダウンに従う義務を強いられ、それが仕事のスケジュールを乱す結果となりました。人々は、毎日のように通勤して、1 週間のうちの特定の日に特定の会議を行うといった日々に慣れていたのです。こうした出来事は、その日が何曜日かというシグナルを私たちの脳に送る、いわば基準点としての役割と果たしていたのです。
週末は、働かなくてもいいことを知らせる基準点のよい例です。しかし、通勤をしなくなり、週末も平日のように感じるようになりました。週末の基準点を失ったことで、時間の感覚が歪んでしまったのです。
時間を上手に管理できずに困っているのは、あなただけではありません。誰でも時折苦労する一般的な問題と言えるでしょう。スケジュールを取り戻すのに便利なヒントをいくつか用意しましたので、ぜひ活用してください。
出勤する人も、引き続き在宅勤務をする人も、ルーティンを作って、いつもそれを実践するようにしましょう。1 週間のうち、特定の曜日には決まったことを行い、しっかりとした時間感覚を確立できるようにします。たとえば、平日には特定の本を読み、リラックスする時に読む楽しい本は週末にとっておきます。そうすることで、在宅勤務をしている場合でも、私たちの脳は仕事をする平日と週末を区別できるようになります。
以下は、時間感覚を失わないようにするのに効果的なルーティンです。
同じ時間に起床、就寝する。
毎週同じ曜日にオフィスに出勤する
毎日昼休みを同じ時間にとる。
在宅勤務の場合は、仕事が終わった時点で仕事に使う道具をすべて片付ける。
仕事に取りかかる前に行う朝のルーティン (朝食を作る、散歩をする、瞑想するなど) を作る。
世界中には生産性を高めるテクニックがたくさんありますが、大切なのは、自分の性格に一番合った手法を見つけることです。時間の管理が苦手だと感じる方は、以下の手法を使って時間を上手に管理しましょう。
タイムブロッキング: 1 つのタスクに特定の時間を割り当てるという手法。頭の切り替えを避けるのに便利です。
時間区切り: 特定のタスクを決まった時間枠の中で完了させるという手法。タイムブロッキングと似ていますが、このテクニックは、緊張感を持たせることでタスクの完了を後押しします。
ポモドーロテクニック: 25 分間作業した後に 5 分休憩を入れるという一般的なテクニックです。このテクニックでは休憩時間が設けられているため、作業時間の合間に脳を休めることができます。
カエルを食べてしまえ: 朝一で一番難しいタスクに取り組むという生産性テクニックの 1 つです。最初に一番難しいタスクを済ませれば、その日の残りは比較的楽にこなせます。
アイゼンハワーマトリクス: To-Do リストのタスクのうち、最初に取り組むタスクの決め方を戦略化するのに役立つ優先度設定のテクニックです。最初に何に取り組むかを決められなくて困っている方は、このテクニックを使えば、判断に迷うことはありません。
仕事中に時間を忘れてしまいがちだと、息抜きをするはずの時間帯にも仕事をしてしまい、メンタルヘルスに悪影響となる可能性があります。そのまま放っておくと燃え尽き症候群を患う可能性も高まります。人間の脳は筋肉でできていますから、体の他の筋肉と同じように、休ませる必要があります。
境界線を設定して、仕事の時間と休憩の時間の間に区切りを設けましょう。たとえば、仕事が終わったら、ノートパソコンを本棚や引き出しにしまうなどして片付けたり、携帯電話の通知をオフにしたりしましょう。オフィスに出勤しない方は、こうすることで、自分の脳に仕事の時間や、リラックスする時間を知らせることができます。
また実際に仕事をしているときも、完全集中できる時間を確保することで境界線を設けましょう。こうして意図的に集中し、フローに入ることで、集中力を切らさず仕事の質を高めることができます。
記事: マルチタスクの 5 つの神話と、一点集中で生産性を上げる 6 つのヒント時計がなかった頃は、太陽を見ることが時間を知るための唯一の手段でした。太陽は、私たちの体内時計を整える優れた調整装置であり、ストレスの軽減に役立つ ビタミン D を与えてくれます。コンピューターの画面から離れてアウトドアの時間を過ごすと、体内時計を整えることができるため、最終的には夜になれば眠りにつき、決まった睡眠のスケジュールを維持でき、精神病防止にもなります。毎日のルーティンに外で過ごす時間を加えてみましょう。仕事の前に犬の散歩をしたり、仕事の後にブラブラ歩いたりすると、アウトドアでの時間を過ごせるほか、作業時間との境界線も引けるため、まさに一石二鳥です。
1 日を通じて脳が最高の働きをする時間は、人それぞれ違います。この挙動は、多くの場合、その人の日々の活動や年齢、睡眠の習慣を軸に働きます。これは、「クロノタイプ」として知られています。
クロノタイプは、主に 3 種類あります。
朝型: 朝型の人は、自然と朝早くに目覚め、1 日の初めに一番生産的な働きをします。
二相性: 二相性の人は、午前 10 時から午後 2 時の間に集中力が一番高まる一方で、昼間になると一度集中力が低下する場合もあります。二相性の人は、一般的に夕方になるとエネルギーが再び回復します。
夜型: 夜型の人は、遅くに起床し、脳を活発に使う作業は午後遅くから夕方にかけて行うことを好みます。夜型の人は、簡単なタスクからゆっくりと始めて、脳のエネルギーをたくさん使う作業は午後遅くにとっておくとよいでしょう。
自分のクロノタイプが分かれば、自分の集中力がピークになる時間を中心に 1 日のスケジュールを立てることができます。タスクや会議は、自分のパフォーマンスが一番よい時間帯に合わせて調整します。そうすると、精神的なエネルギーを一番必要とする重要なタスクのために力を温存しておけます。
貴重な時間を不要なタスクや仕事のための仕事に浪費するのは止めましょう。Asana のようなワークマネジメントツールを使用すると、時間を節約し、To-Do を追跡できるほか、チームは必要な情報を簡単に見つけられます。
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