課題管理表の作り方と効率的な運用方法を紹介

古田 弓恵の顔写真古田 弓恵
2024年2月18日
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概要

この記事では、課題管理表とは何か、そのメリットと作成方法、運用するときのポイントを解説します。プロジェクトマネジメントにおいて重要な役割を担う課題管理。整理された課題管理表 (課題リスト) をチームで共有すれば、効率的に仕事を進めることができます。適切な課題管理を行い、プロジェクトを成功へと導きましょう。

更新: この記事は、効率を高める課題管理ツールに関する詳細を含めて 2023年 10月に改訂されました。

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どんなプロジェクトも、解決しなければならない「課題」を抱えているものです。その課題を解決してこそ、計画通りにプロジェクトは進行していきます。プロジェクトを成功させるには、事前に「課題管理表」を作り、チーム全体で課題を把握し解決していく体制を整えておくことが重要です。

課題管理とは

プロジェクトマネジメントにおける課題管理とは、プロジェクトの順調な進行を妨げる問題やトラブルを把握、解決し、改善に導くための手段です。ここで言う「問題」に起因するのが「課題」であり、理想的なプロジェクト進行のためには、この課題を事前に把握しておく必要があります。

【課題管理表とは?】

一方「課題管理表」とは、この課題管理の成果物を指します。マネジメントすべき課題は課題管理表としてまとめ、チームメンバー全員がすぐにアクセスできるクラウドやオンラインツールに保管しておくことが大切です。

仕事の効率を高める課題管理サポートツールとは?

【タスク管理との違い】

「課題」と「タスク」は場合によって同じ意味として扱われることのある単語ですが、「課題管理」と「タスク管理」は同義ではありません。

先述のとおり、課題管理はプロジェクト進行を妨げる問題の原因となる「課題」を管理することを指しますが、タスク管理とは仕事や業務を始めから終わりまで追跡し、進捗を確認、管理することです。そしてタスク管理表とは、異なるタスクの管理状況をチェックできる成果物のことを言います。タスク管理表は Excel などでマネジメントされていることも多いですが、個人のタスクもチームのタスクもひとつの共有スペースで整理できるタスク管理ソフトウェアだと管理がさらに効率化します。

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【タスクを整理して仕事を効率化】オンライン To-Do リストとは

【リスク管理との違い】

プロジェクトマネジメントにおける「課題」と「リスク」も異なる意味を持つ用語です。両者ともプロジェクトを妨げる問題であることは変わりませんが、その決定的な違いはすでに発生しているか否かという点です。「課題」はプロジェクトの成功にすでに影響を及ぼしている問題、つまり顕在的な問題を指し、「リスク」は発生した場合、プロジェクトの成功に影響を及ぼす恐れのある問題、つまり潜在的な問題を指します。

記事: リスクマネジメントの基本と 6 つのステップを徹底解説

起こりうるリスクを事前に想定して、その影響をできるだけ抑えるための対策を考えておく「リスクヘッジ」に関しては『リスクヘッジとは?意味、進め方、スキル向上のポイントを解説』をご覧ください。

課題管理表の書き方

課題管理が適切に行われないと、プロジェクトはスムーズに進まないため、課題管理表はプロジェクトを管理する上でマストアイテムとなります。それでは具体的に、課題管理表には何を書けばいいのでしょうか?

課題管理表の必要項目は、プロジェクトの種類や規模などによって変わってきますが、基本的には以下の項目を押さえておきます。

【課題管理表の項目】

  • タイトル: 課題の内容が誰にでもすぐわかるよう、明確性を考慮して付けます。

  • 課題の詳細: 課題に関する具体的な詳細を加えます。

  • 優先度: 該当課題を優先的に解決すべきか否かの目印になる項目です。プロジェクトに与える影響の大きさや重要度を考え、他の課題も考慮に入れながら優先順位を決定します。

  • 対応期限: いつまでに対応すべきか、スケジュールの期限を記します。

  • 担当者: 誰が該当課題解決の責任者であるのか、明記します。

  • ステータス: 「未着手」「進行中」「完了」など、現状を把握するために記入します。

  • 完了条件: 前項と関連する項目として、何をもって課題解決を「完了」とするのか、条件を明確に定義しておくとさらにわかりやすいでしょう。

ほかにも「対応方法」や「完了条件」など、さらに掘り下げた細かい課題管理表を作ることも可能です。プロジェクトメンバーと共有すべき項目については、チーム内でよく話し合い決定しましょう。


あらゆる仕事を管理するクラウド型ワークマネジメントソフトウェア Asana は、課題管理を見える化し、業務効率化を実現するツールです。それぞれのケースに合わせ、カスタマイズした課題管理表を作成し、効率的にメンバーと共有しましょう。

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課題管理表をスムーズに運用するポイント

課題管理表の書き方を前述しましたが、課題管理表は作成して終わりではありません。適切な課題管理が実行できるよう、運用ポイントを以下にまとめます。

【チーム内の共通認識として必ず共有する】

課題管理表はチームメンバーやプロジェクト関係者と必ず共有し、チームの連携を強化します。直接的には関わっていない課題だとしても、それが自分の重要タスクと深く関わっている可能性もあるからです。課題管理表には担当者名やステータスなど、チームの共通認識としてシェアされるべき情報が含まれているので、適切な場所でチーム全員と共有しましょう。

【適切なツールを使って課題管理を行う】

課題管理表に記されるステータスは常に更新され、他の項目もその都度見直され改善や修正がかかります。そのため、課題管理表はリアルタイムでチーム内共有されることが理想的です。そういった意味で、Excel で課題管理表を作成し共有するのは効率的ではなく、またスプレッドシートも課題管理表を作るのには特化していません。滞りなく作成、更新、共有するには、課題管理を行えるプロジェクト管理ツールを検討することをおすすめします。

リマインダー機能などの役立つ機能が備わっていたり、ZoomSlack などのチャットアプリと連携できるようなツールなら、さらに効率的に課題管理を進めることができるでしょう。

【課題管理表のテンプレートを活用する】

課題管理表は新規プロジェクトが立ち上がるたびに作成しなくてはならないアイテムです。しかし、毎回ゼロから作るのは非効率的でしょう。「仕事のための仕事」にではなく、重要なタスクに大切な時間を費やすことができるよう、課題管理表のテンプレートを活用して時間短縮を図ります。過去のノウハウもそのまま引き継げるような課題管理表テンプレートがあれば理想的です。

一方で、プロジェクトによって課題管理表に書き込むべき項目も変化します。たとえばシステム開発が作成する課題管理表とカスタマーサービスが作るそれとでは内容もがらりと変わるでしょう。どんなプロジェクトにも対応できるよう、簡単にカスタマイズできるテンプレートを選ぶようにしましょう。

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課題管理表を作成してプロジェクトを成功させる

課題管理表とは何か、書き方と運用するときのポイントを解説しました。タスク管理表との違いも把握して、適切な課題管理を行いましょう。

課題管理表を作ってチームの足並みを揃えることは、プロジェクトマネジメントの基本とも言えます。チーム全体で課題の解決に努め、プロジェクトを成功へと導けるよう、課題管理表の作成は慎重に行うようにします。また、それぞれの進捗状況を必ずチームと共有し、更新することも忘れないようにしましょう。正しく課題管理を実行するには、最適なツールが不可欠です。まだ導入していない場合は、これを機に導入を検討してみてください。

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