エンタープライズリソースプランニングで企業のテックスタックを合理化

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2024年1月10日
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概要

エンタープライズリソースプランニングは、企業のソフトウェアとアプリケーションを 1 つの一元化されたプラットフォームに統合するプロセスです。テックスタックを統合することで、プロセスの非効率性を減らし、組織のすべての仕事を 1 か所にまとめることができます。仕事の調整、コラボレーション、コミュニケーションを、ツールを切り替えることなく行えます。 

平均的な仕事の一日に使用するアプリの数をご存知ですか?コミュニケーションアプリ、コラボレーションツール、機能別のシステムなど、予想以上に多くのアプリが使われているかもしれません。ほとんどの小規模企業で、従業員が使用しているアプリの数は 1 日に 6 つですが、大企業ではその数は 9 つに増加します。

こうしたアプリの切り替えが従業員の負担につながるのです。テックスタックが大きい企業は、ビジネスの効率が低下し、生産性も低くなります。そこで活用したいのが、エンタープライズリソースプランニングです。 

エンタープライズリソースプランニングとは?

エンタープライズリソースプランニング (ERP) とは、社内のソフトウェアやビジネス関連のアプリを 1 つのプラットフォームにすべて統合するプロセスです。ERP を実践するには、たとえば組織の顧客関係管理ソフトウェア、財務管理テクノロジー、人事ツールなど、ビジネスクリティカルなソフトウェアシステムを一括管理できる場所にまとめるという作業が必要になります。会社のすべてのツールを一元管理することで、チームは 1 か所でツールにアクセスでき、その結果、時間のかかる手作業を減らせます。しかも可視性が高まり、部門を横断するコラボレーションを改善できます。

ERP は、ビジネスで利用しているさまざまなシステムを別のものに置き換えるわけではありません。各部門は、引き続きこれまで使ってきたツールを使用できます。ただし、ツールは部門ごとにサイロ化されるのではなく、1 か所にまとめられます。そのため、部門の枠を越えたコミュニケーションをとりやすくなり、周囲でどのような仕事が進んでいるかを確認しやすくなります。

すべてのエンタープライズリソースプランニングシステムが、ビジネス上のニーズを満たす機能を備えているわけではありません。ERP ソリューションの 1 つは、Slack、Zoom、Dropbox、Microsoft Teams、Google Workplace、Salesforce、Jira などの主要なビジネスツールやシステムと連携できる Asana のような包括的なワークマネジメントプラットフォームにツールを統合することです。

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エンタープライズリソースプランニングの仕組み

これまで組織で使用しているシステムの数を、改めて数えたことがあるでしょうか。おそらく予想するより多くのシステムが使われているはずです。この前、問題解決にツールを使う必要があったときのことを思い出してみましょう。既存のシステムを使おうとしましたか?それとも単に新しいテクノロジーを追加しましたか?多くの企業は、既存のツールを評価したり、どのように連携させるかを検討したりせずに、新たにテクノロジーを採用してしまいます。その結果生まれるのが、巨大でサイロ化された、しかもコストの高いテックスタックです。

これを避ける方法はありません。ツールが増えればそれだけ生産性へのコストは上がります。Asana の調査によると、連携しないツールが多すぎるためにアプリを切り替え続けていると、情報の分散、プロセスの重複、効率の低下が起こります。しかも、アプリの切り替えは、従業員の長時間労働の原因になり、離職率の悪化や生産性の低下につながる可能性があります。

エンタープライズリソースプランニングは、既存のすべてのビジネスアプリケーションとツールを 1 つの一元化されたプラットフォームに統合することで、この問題に対処します。すべてが 1 か所に整理されていると、組織内の誰もが、どのチームに所属していても、この 1 つの統一されたシステムから仕事をすることができます。その結果、業務プロセスが合理化され、非効率が減り、コミュニケーションが容易になります。さらに、ERP を使用することで、社員は自分の仕事が組織のハイレベルな目標とどのように結びついているのかをよりよく理解できるようになり、社員のエンゲージメントが高まり、インパクトのある仕事につながります。 

エンタープライズリソースプランニングの例

エンジニアリングチームが Jira のようなエンジニアリング専用ツールでワークフローを管理しているとしましょう。このツールはエンジニアリングチームのニーズには最適ですが、ビジネスチームは Jira を使用していないため、チーム間のコミュニケーションは手動で行われ、管理が難しくなります。ERP は、コミュニケーションを単一のプラットフォームに一元化することで、この問題を解決します。

ERP は既存のツールを置き換えるものではないため、エンジニアリングチームは Jira を使い続けることができ、ビジネスチームは一元化されたプラットフォームを介して効果的につながり、コミュニケーションを取ることができるようになります。たとえば、Asana は Jira を含む 260 以上のツールと連携しているため、ビジネスに不可欠なツールを統合し、テックスタックを簡素化し、部門横断的なワークフローを合理化できます。 

エンタープライズリソースプランニングのメリットとは? 

アプリの切り替えは単なる時間のムダではなく、生産性を低下させます。当社の調査によると、16 個以上のアプリを使用する従業員の 25% が、メッセージやアクションを見逃していると回答しています (1〜5 個のアプリを使用する従業員は 8%、6〜15 個のアプリを使用する従業員は 15%)。 さらに、これらの従業員の 23% が、アプリの切り替えが原因で注意力が続かなくなったと回答しています。

そこで役立つのが、エンタープライズリソースプランニングです。組織が使用するツールの数を集約することで、重複する仕事を減らし、アプリの切り替えを最小限に抑え、コラボレーションを簡素化することができます。SEP がもたらすその他のメリットを以下に挙げます。

  • ビジネスプロセスの合理化。 すべてのビジネスツールを一元化されたプラットフォームに統合することで、中核となるビジネスプロセスを標準化し、自動化することができます。これにより、チームはインパクトの大きな仕事に集中する時間を増やすことができます。実際、企業はビジネスプロセスを改善することで、年間 264 時間増やすことができます。

  • 従業員の仕事を組織の目標に結びつける。 多くの場合、従業員は組織が掲げる目標から切り離されていると感じており、自分の仕事が組織の大きな目標にどのように結びついているのかを理解できていません。ERP は仕事が行われる場所で目標を追跡することで、従業員が仕事を全体の中で把握できるようになり、重要な目標につながる仕事を効果的に優先することができます。

  • プロジェクトやワークフローをリアルタイムで可視化。 ERP を使用すると、組織全体が一元化されたプラットフォームで作業するため、他のチームや同僚が何に取り組んでいるのか、なぜその仕事が重要なのかを従業員がより明確に把握できるようになります。

  • 統合されたレポートとデータ収集。 すべての仕事が同じ場所で行われるため、あらゆるプロジェクトやチームから簡単にデータを引き出すことができます。スプレッドシートやメールなど、複数のソースから手作業で情報をまとめるのではなく、レポートツールやダッシュボードを使用して、リアルタイムでデータにアクセスできます。 

  • 運用コストの削減。 テックスタックにあるさまざまなツールを集約すれば、仕事の管理がしやすくなるだけでなく、ビジネスコストも節約できます。ERP は、ツールを監査し、古いテクノロジーや余分なテクノロジーを排除し、運用コストを削減するのに役立ちます。さらに、ERP はビジネスプロセスの合理化と従業員の生産性の向上につながるため、最終的に会社の時間とコストの損失となる非効率性を最小限に抑えることができます。 

  • チーム間のコラボレーションの改善。 複数のチームでコミュニケーションをとる上で、特に困難な課題の 1 つがさまざまなツール間の調整です。ERP は、どのチームに属していても、すべてのコミュニケーションに単一のコラボレーションハブを提供することでこの問題を解決します。 

  • セキュリティの強化。データセキュリティはビジネスリーダーにとって最優先事項ですが、それには理由があります。サイバー攻撃は、経済的な影響や顧客の信頼喪失など、ビジネスに壊滅的な影響を及ぼす可能性があります。基準を満たさない未審査のツールを排除し、安全なワークマネジメントプラットフォームを活用することで、データの安全性を確保し、コンプライアンス要件を満たすことができます。 

  • 生産性とチーム全体の集中力の向上。 ビジネスプロセスを合理化し、繰り返し発生するタスクを自動化することで、ERP は手作業を減らし、チームはインパクトの大きな仕事に集中できるようになります。さらに、テックスタックの統合は、エンゲージメントにプラスの影響を及ぼします。私たちの調査では、大企業の従業員の 17% が、アプリの数が少ない方が集中力が高まると答えています。

  • チームの可視性の向上。 ERP は仕事が行われる場所を集約し、チームの周囲で起きていることを可視化し、組織の目標とプロジェクトの進捗状況について全員の認識を一致させます。  

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エンタープライズリソースプランニングが有効な企業

部門横断的に複数のツールを使用している企業であれば、どの企業もエンタープライズリソースプランニングを活用できます。ERP は、テックスタックの規模が大きい大企業にとっては間違いなく有用ですが、部門間で多様なツールを使用している中小企業やスタートアップも、それらを 1 つの信頼できる情報源に統合することでメリットを得ることができます。 

ERP を検討すべき企業の特徴としては次のようなものがあります。

  • 企業が成長しているか、古いプロセスやツールが限界に達している。 

  • 財務、人事、サプライチェーンマネジメント、IT、マーケティング、プロジェクトマネジメントなど、さまざまな部門をまたぐ大規模なテックスタックを抱えている。 

  • 組織の現在のシステムが互いに連携していない。 

  • 従業員が、自分の仕事が組織の目標にどう貢献するのかを理解していない。 

  • プロセスの不整合や不正確なレポートデータが増えている。

  • 過剰なツールとアプリの切り替えにより、ビジネスの生産性が低下している。 

  • スプレッドシートやドキュメントなど、コミュニケーションやコラボレーションのために時代遅れのシステムや基準を満たさないシステムに依存している。 

  • あなたやチームが、自動化できる可能性のある管理業務や手作業に多大な時間を費やしている。

サイロを減らして効率アップ

会社の規模にかかわらず、テクノロジーを使用すればするほど、重複したプロセスやビジネスの非効率が発生する可能性が高まります。エンタープライズリソースプランニングは、すべてのツールとアプリケーションを 1 つの一元化された場所に統合することで、ビジネスオペレーションを合理化します。

Asana でツールとデータを統合する

仕事を管理するプラットフォームは 1 つで十分です。Google や Microsoft などのビジネスアプリとの連携を活用して、プロセスを合理化し、非効率性を削減しましょう。コミュニケーション、コラボレーション、仕事の調整、すべて Asana から直接行えます。

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