仕事を実行するには、他部門との協力が欠かせません。プロジェクトを成功に導くには、各種のスキルセット、見解、専門的な知識が必要です。さまざまなチーム、さまざまな部署に属するメンバーが関与することが、プロジェクトの成功の秘訣です。しかし、各部門によって仕事の進め方が異なる場合、仕事に遅れが生じ、連携が捗りません。
部門を横断するコラボレーションに関わる問題は、通常、プロジェクトが進展する段階で発生します。これらの問題は、個人によって引き起こされるのではなく、仕事を調整するために使用するツールが原因で発生します。業務上重要なツールを使用することで、情報を 1 対 1 の関係で整理せざるをえなくなっているのが現状です。
たとえば、あるチームに所属し、あるプロジェクトのサポートを行い、ある目標の達成に向けて取り組んでいると仮定します。そして、あなたの仕事は一つの場所で管理されています。これが 1 対 1 の関係です。つまり、ドキュメントは 1 つのフォルダーで保存され、メールは 1 本のスレッドのみでやり取りされる状態です。仕事をこのような構造で管理する手法は、コンテナデータモデルに基づいています。聞きなれない用語かもしれませんが、恐らく過去に利用したことがあるはずです。
コンテナデータモデルは、1 対 1 の関係を用いてプロジェクトの仕事を整理します。仕事の構成単位が、1 か所のみで管理される形式を指します。たとえば、チームが持つ 1 つのフォルダーで、チームの仕事を管理するやり方です。すべての仕事が 1 つの「コンテナ」に収納されるため、このデータモデルを「コンテナモデル」と呼んでいます。また、コンテナデータモデルは、導入が簡単ですが、流動的で活発なプロジェクトや複数の部門によるチームワークには向いていません。
コンテナデータモデルの特徴:
メッセージは 1 つのチャンネルのみでやり取りされる
メールは 1 つの受信箱のみに保存される
ドキュメントは 1 つのフォルダーのみで管理される
タスクは 1 つのプロジェクトのみで管理される
プロジェクトは 1 つのポートフォリオのみで管理される
ポートフォリオは 1 つの目標のみに関連づけられる
最近では、大半の仕事は複雑な、1 対多の関係で進められます。複数のチームがさまざまなプロジェクトを支え、多数のビジネス目標の達成に向けて努力しているはずです。そのため、情報の管理に関して、コンテナデータモデルよりも優れたシステムを持たない状態では、手作業でデータをツール間で移動したり、ステータス更新や承認を確認したり、整理が行き届いてない多数のフォルダーからドキュメントを探したりするなど、仕事のための仕事に忙殺されてしまいます。
重要度と影響度の高いプロジェクトには、企業全体からステークホルダーが参加するため、コンテナデータモデル内で仕事を整理するだけでは対応できません。そのため、軽率に仕事をサイロ化するのではなく、部門間で仕事の見える化を実現する手段を活用する必要があります。
部門横断型のチームの能力を引き出すには、部門横断を前提として考え、効果的なツールを使用する必要があります。部門内で仕事を整理するだけでなく、複数のチームやチームメンバー間でのコラボレーションを促進できることが、ツールの条件です。この条件を満たす上で必要なのが、チームの仕事をより大きな組織の目標につなげることが可能な、フレキシブルなデータモデルなのです。
そこで役立つのが Asana の Work Graph® です。
複数の部門やチームが関与するプロジェクトでは、部門間の連携が取れていない状態は望ましくありません。部門間のコラボレーションを可能にするには、仕事をフレキシブルに整理できる手段が必要です。何を隠そう、私達自身がこのような手段を必要としていました。そのため、Asana Work Graph® データモデルを作成したのです。このシステムは柔軟性が高く、あらゆる仕事を 1 対多の関係で管理できます。
Asana Work Graph® (ワークグラフ) はチームが担当する仕事、その仕事に関する情報、仕事を行うチームメンバーの間の関係を記録するシステムです。要するに、仕事を構成するパーツがどのような関係で結びついているのかを理解し、仕事に関する「何」「なぜ」「誰」をつなげる役割を担います。
Asana のデモを視聴組織の情報がどのように結びついているのかを示す地図を作成する機能は、できれば欲しい機能ではなく、チーム間の効率的なコミュニケーションを行うで欠かせない機能です。この機能を持たない状態では、チームの目標が、どのように会社全体の成功の指標を向上させるのかを理解できません。
チームワークは信頼の上に成り立ちます。しかし、チーム間で同じ情報を共有していない場合、同じ会社の目標に向かって仕事に取り組むことも、リアルタイムで優先順位について歩調を合わせることもできません。部門横断の考え方を基にチームを引っ張ることで、協力を阻む部門の垣根を取り払い、コラボレーションを促進できるようになります。
Asana は目標をアクション化し、チーム間の垣根を取り払い、目標達成を導く唯一のワークマネジメントプラットフォームです。